平成29年度修学旅行(沖縄)
人間力を高める
校長 桑折 信也
いよいよ待ちに待った修学旅行です。12月13日から3泊4日の沖縄修学旅行。ぜひ2年生の皆さんは,1.沖縄の平和,2.沖縄の歴史・文化について学んできてください。
沖縄は第二次世界大戦での激戦地で多くの人々の命が奪われました。その悲惨な死を遂げた人々の上に私たちの平和が成り立っていることを忘れてはなりません。それは今からわずか70年あまり前のことです。次代を担う皆さんは,平和の尊さを考えてください。
また,沖縄は1972(昭和47)年5月,日本の領土として復帰しました。半世紀にも満たない45年前のことです。本土復帰後これまで毎年のようにさまざまな問題が起こっています。その中の一つで大きな問題は米軍基地の問題です。今の世界情勢の中,平和の問題と基地問題が複雑に絡み合っています。皆さんの目でしっかりと沖縄の現状を見て,平和を維持していくにはどのようにしていったら良いか,自分の考えを深めてください。
そして,沖縄の風土は私たちの東北と大きな違いがあります。気候・言葉・生活習慣・食べ物など私たちの風土と比較すると同じ日本でも文化の違いに興味が惹かれます。
私は20数年前,中新田高校の修学旅行で広島に行きました。広島爆心地近くの平和公園で80歳くらいの原爆被害者の男性から当時の悲惨な状況,当時のつらい思い出を聴いた記憶は今でも鮮明に覚えています。学校に戻ってからお話をしてくれたその方が亡くなったという知らせを聞きました。あの暑い公園で自らの命を削って私たちに話してくれたことを思うと,私たちがその遺志を受け継いでいかなければならいと強く感じました。
本校の教育目標の中の一つ「国際的視野に立ち、進展する社会を生きていく資質をもった人間」とは,沖縄からしっかりと世界を考えることです。もう一つ「自然・仲間・労働を愛する人間」です。修学旅行は団体行動です。仲間を思いやり,自主的な行動をとりましょう。この修学旅行で中新田高校2年生の皆さんの人間力が高まることを期待しております。
(「沖縄修学旅行のしおり」より)